考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明 (研究領域:ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明)

科研費研究

新学術領域研究(研究領域提案型)

考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明 (研究領域:ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明)

研究代表者 藤尾 慎一郎(本館・研究部)
研究分担者 木下 尚子(熊本大学)
清家 章(岡山大学)
山田 康弘(本館・研究部)

研究目的

AMS-炭素14年代測定によって相対年代から数値年代への転換が進む高精度な較正歴年代にもとづいた弥生時代研究と、DNA解析が急速に進んでいる分子人類学との異分野研究によって、数値年代にもとづくDNAのあり方が復元できる。その成果は、弥生~古墳時代の親族構造や通婚圏、人口増加率などを得るために有益な情報となる。 特に九州北部に分布する弥生時代の甕棺出土人骨から採取したDNAと、同人骨の炭素14年代測定によって得られた死亡年代を比較して、数年単位の高精度な時間軸に基いたDNAを導き出し、墓に葬られた人びとの親族構造を解明する。また、現代日本人のゲノムに12%程度見られる縄文由来のDNAの意味を考えるとき、古墳時代以降も列島外からのDNAが加わる必要性が想定されているため、古墳時代の横穴から出土する人骨も研究対象とする。

NEWS

NHKニュース「おはよう日本」でヤポネシアゲノム新学術領域研究が紹介されました。

2018年9月18日放送のNHKニュース「おはよう日本」でヤポネシアゲノム新学術領域研究が紹介されました。

藤尾慎一郎教授が計画班代表、新学術領域「ヤポネシアゲノム」の採択(2018~2022年度)

文部科学省新学術領域研究領域提案「ヤポネシアゲノム」は、領域研究代表者:斎藤成也(国立遺伝学研究所・教授)のもと、6つの計画研究班で構成されています。その一つ、計画研究B01「考古学データによるヤポネシア人の歴史の解明 (課題番号18H05509)」研究代表者:藤尾慎一郎(本館教授)では、A02班国立科学博物館・篠田謙一副館長を研究代表とする古代核ゲノム班とともに、高精度な暦年較正年代と核ゲノムに基づいて、縄文・弥生・古墳時代の親族構造を解明することをを目的としています。なお、本研究は、大学共同利用機関機構間連携研究(国立遺伝学研究所、国立歴史民俗博物館、国立国語学研究所等による異分野連携研究)としても推進されています。

ヤポネシア人の総合的研究(外部リンク)