期間限定の展示資料: 第3展示室

国際社会のなかの近世日本

終了予定日:2024年10月6日(日)

アットゥシ 本館蔵

オヒョウなどの樹皮繊維でつくられた織物および服飾のこと。アイヌの人びとの自家用のほか、和人との交易品としても生産された。和人社会では、漁場労働や海上運輸の作業着として好まれた。また、歌舞伎衣裳として錦絵に描かれ、広く珍重されていた様子がうかがえる。

時代:19~20世紀|数量:1点

ローマ皇帝オットー肖像図蒔絵プラケット 本館蔵

肖像図蒔絵プラケット
王侯など著名人の肖像を蒔絵で表したプラケットは、壁に掛けて装飾とするもので、1780年から1800年前後にかけての比較的短い期間に、オランダ人の注文を受けて輸出された。銅板に漆を焼き付け、精巧な蒔絵や螺鈿の漆工技術で西洋の銅版画の図柄を写しとっている。

時代:18-19世紀|数量:1点

終了予定日:2024年10月14日(月・祝)

三線(真壁型) 本館蔵

琉球で三線が演奏されるようになったのは16世紀のことと考えられている。私的な場だけでなく、冊封使の歓待や江戸参府のときの芸能として公式の場で演奏された。演奏するのは士族の男性。琉球にはいないインドニシキヘビの皮が胴に張られる。

時代:現代|数量:1点

終了予定日:2024年11月17日(日)

マキリ(小刀) 本館蔵

男女ともに常に携帯する利器。調理の際の包丁や彫刻刀などとして用いられるほか、生活すべての場で使われている。古くはアイヌ自製の鋼であったが、日本との交易が盛んになると日本製の刃物にかわった。拵えには美しい彫刻を施すが、これは男の手仕事である。

数量:1点

御免朝鮮人大行列記大全 本館蔵

通信使来日のたびに製作されたガイドブックの一つ。沿道で見物する人びとは、これを参考にして楽しんだ。京都で出版されたもので、大名が提供する船で淀川を上る船行列が詳しく描かれているのが特徴。日朝関係や通信使の歴史の記述も詳しいが、虚実ないまぜである。

時代:宝暦13(1763)年|数量:1点

ニンカリ(耳環) 本館蔵

アイヌの耳環は耳たぶに穴を開けて装着するピアスタイプのものを用いている。銀製のものや、錫、鉛などの金属を主として、下辺部にガラス玉や金属、絹片などの装飾をつける。金属部分は日本製のものが多い。

数量:1点

トゥキ(杯・脚)・イクパスイ 本館蔵

アイヌの祭具のうち、酒に関わるものは漆器が多い。特に漆椀(トゥキ)を天目台に載せて用いる方式はアイヌ独特のものである。儀礼のときはトゥキに酒を注ぎ、その口縁に横たえた酒へら(イクパスイ)を手に取り、その先端を酒に浸して、神に酒を捧げる。

数量:1点

片口 本館蔵

数量:1点

朝鮮通信使奉呈品目録 複製 原品:本館蔵 本館蔵

1682(天和2)年の通信使が、馳走役に当たった石見藩主のむすこ亀井松之助(後の茲親)に贈った朝鮮人参、色紙、筆、墨、白苧布などを記載したもの。通信使とかれらに接した日本の人びとが、頻繁に贈答交換をしていたことを表すものとして興味深い史料。

時代:天和2(1682)年|数量:1点

都市の時代

終了予定日:2024年10月6日(日)

染分(紫黄)縮緬地月栗木模様染縫小袖 本館蔵

公家女性の礼服には二種類の特徴的なデザインがある。ひとつは、草花の折枝と有職風の幾何文ないし紋章をゆったりと散らすもの。もうひとつは、草花の立木を中心として構成した風景模様である。いずれも技術的には刺繡が多用される。

数量:1領

縹縮緬地松葉梅丸小紋振袖 本館蔵

中層以上の町方女性の間では、紋付の黒無地または裾にのみ模様をほどこす裾模様が礼服であった。また、型染めで細かな文様を染め出した小紋を晴着として着用し、とくに紋付のものは礼服としても用いられた。

数量:1領

水浅葱縮緬地菊籬模様友禅染縫振袖 本館蔵

紋付の黒無地または裾にのみ模様をほどこす裾模様を基本的な礼服としたが、それ以外にもさまざまな試みの美服をあつらえた。裾模様が流行し、友禅染が好まれた。刺繡や鹿の子絞りを駆使した絵画的な総模様、鹿の子絞りで埋めつくす総匹田など贅を凝らしたものである。

数量:1領

百合唐草文紅染象牙蒔絵平簪 本館蔵

数量:1点

猿飾簪 本館蔵

数量:1点

猿飾簪 本館蔵

数量:1点

井桁蝙蝠簪 本館蔵

数量:1点

葵葉簪 本館蔵

数量:1点

銀杏文緑染象牙飾簪 本館蔵

数量:1点

洋銀鍍金牡丹透彫平打簪 本館蔵

数量:1点

銀雲月兎透彫平打簪 本館蔵

数量:1点

洋銀千鳥透簪 本館蔵

数量:1点

洋銀笹竹透彫平打簪 本館蔵

数量:1点

銀鍍金牡丹透彫平打簪 本館蔵

数量:1点

江戸名所百人美女 複製 第六天神/薬げんぼり 原品:本館蔵 本館蔵

三代歌川豊国 画
江戸の名所風景のコマ絵を添えて、さまざまな階層の女性を描いた三代歌川豊国晩年の作。コマ絵は門人の二代歌川国久が担当している。女性たちの服飾や髪形からは、階層による差異や類型化されたイメージをみることができる。

時代:安政4(1857)年~安政5(1858)年|数量:1点

ひとともののながれ

終了予定日:2024年10月14日(月・祝)

虎勢道中記 壱巻 本館蔵

時代:江戸時代|数量:1巻

終了予定日:2024年11月17日(日)

東海道五十三画巻 下巻 本館蔵

時代:江戸時代|数量:1点

村からみえる『近代』

終了予定日:2024年10月14日(月・祝)

聆涛閣集古帖(大和国出土馬具拓本) 馬具 本館蔵

時代:18~19世紀|数量:1点

彦蔵自伝挿絵原画 母の葬式(彩色) 本館蔵

時代:19世紀|数量:1点

終了予定日:2024年11月17日(日)

虫譜図説 巻之一〇 本館蔵

飯室庄左衛門(楽圃)著
『栗氏千虫譜』とならぶ虫図譜の大著。飯室は幕臣の本草家。各地採集観察の虫の図と先行図譜による図とがまじる。本書も多くの写本を生み、展示本は近代の写しである。

時代:安政3(1856)年|数量:1点

平田篤胤自筆等身面部図(A) 本館蔵

篤胤の自画像。寸法を測ったうえで、等身大に描いている。月代を剃らず総髪にしていたことがわかる。当時、篤胤は65歳。亡くなる3年前である。

時代:天保11 (1840)年|数量:1点

道統禮式 本館蔵

篤胤が教えた学問の種類と謝礼の金額などを示した一覧。その専門分野は古道学(狭義の国学)以外に、暦学・易学・軍学・玄学(老荘の学)と、広い範囲にわたっていたことがわかる。

時代:天保7(1836)年|数量:1点

画本虫撰 複製 原品:国立国会図書館蔵

喜多川歌麿 画

時代:1787年|数量:1点

終了予定日:2025年1月19日(日)

栗氏千虫譜 第三冊 複製 原品:国立国会図書館

細密な観察と写生によって約600種の虫類が描かれ、一部の図には顕微鏡も利用された。以後の図譜によく転写された。喜多川歌麿の虫図との比較も興味深い。

時代:文化8(1811)年|数量:1点

絵図・地図にみる近世

終了予定日:2024年11月10日(日)

日本名所の絵 本館蔵

北海道、本州、そして四国、九州までの日本列島を弓なりに描き、壱岐、対馬の先には、朝鮮半島も見える。日本図そのものは古くからあるが、本図は透視図法(線遠近法)的な視覚を導入し、水平線を設定して遠景ほど小さくなるなど、奥行き豊かに描き出した点に目新しさがある。評判作となった「江戸名所之絵」と同じ頃の制作であろう。

時代:19世紀初期|数量:1点

江戸名所之絵 本館蔵

江戸城を中心にした市街地を隅田川の東から望む視点は、江戸の町全体を描く際の定型である。蕙斎はこの視点に透視図法的な空間理解を重ねて奥行き豊かな鳥瞰図とした。この版画は人気を得、類作も生まれている。蕙斎は、津山藩松平家のために描いた「江戸一目図屏風」(津山市郷土博物館蔵、写真パネルは第3展示室「都市の時代」に掲出)の他、掛幅形式の江戸図も残している。

時代:享和3(1803)年|数量:1点

東海道名所一覧 本館蔵

画面右下に江戸の日本橋、右上に京都を配し、その間をつなぐ東海道を鳥瞰しているが、地形は自由自在に変形させられている。画面中央の大きな入り江のように見えるのは、駿河湾から遠州灘、伊勢湾へと続く海。この海の上に引かれた点線は、志摩と伊豆の下田を結ぶ航路である。

時代:文政元(1818)年|数量:1点

木曽路名所一覧 本館蔵

「東海道名所一覧」と対をなす一覧図。左下の江戸から上辺中央の京都まで、木曾街道(中山道)を鳥瞰するが、この図でも地形の正確さにはほとんど意が払われていない。画面右方の妙義山や浅間山など街道に近い名所だけでなく、画面右下の日光、右上の善光寺や戸隠山など、広い範囲が描き収められている。

時代:文政2(1819)年|数量:1点

総房海陸勝景奇覧 本館蔵

江戸湾(現在の東京湾)を取り囲むなどが鳥瞰されている。画面中央の大きな陸地は三浦半島、右手が房総半島である。視野の最遠景は筑波山(左上)や霞ヶ浦(右上隅)で、印旛沼や佐倉城も画面右上の方に描かれている。湾内に航路が点線で示されているのは、江戸の町に関わる物流への関心を反映したものであろう。

時代:文政(1818~30)初期|数量:1点

御開港横浜之全図 本館蔵

日米通商条約締結により開港した横浜は、貿易都市として急発展する様子や外国人らの異国風俗が江戸の人々の関心を集め、「横浜絵」と呼ばれる錦絵が大量に生み出された。貞秀はその代表的絵師のひとりで、横浜市街を自在な視点でとらえた鳥瞰図に秀作が多い。この図は画面下辺に東海道、入り江をはさんで横浜市街が広がり、はるか遠景には富士山まで望む広大な視野を収めこんでいる。

時代:万延元(1860)年|数量:1点

終了予定日:未定

量地伝習録 (写本) 本館蔵

伊能忠敬(いのうただたか)の弟子の渡邊慎(わたなべしん)が、遺命をうけて測量法や製図法などを文政7年(1824)に記した書。忠敬が改良した小方儀(しょうほうぎ)(小方位盤(しょうほういばん))の図もある。展示品は、天保2年(1831)に三之分目(さんのわけめ)村(現香取市)で渡邊から借り受けて写した写本。

時代:天保2(1831)年写|数量:1点

小方儀および「覚」 本館蔵

伊能忠敬が方位計測に用いたものと同型の真鍮製小方儀。これを杖先に差し込んで使用した。方位の目盛は反時計回りの逆針。これと一緒に伝来した領収書(『覚』)によれば、大隈屋源助から二両で買ったことがわかる。大隈屋は江戸浅草で測量器などを販売した。

時代:19世紀中頃|数量:2点

算法地方大成 本館蔵

長谷川寛校閲・秋田義一編の農政全般の解説書。第五巻は真鍮製測量器の製作法や使用法の解説。測器師として本書にかかわった大野規行は、父規貞とともに伊能忠敬の測量器も作り、『量地伝習録』では測器師として推薦されている。

時代:天保8(1837)年|数量:1点

大野規周の引札 本館蔵

江戸浅草の大野規周は、祖父規貞・父規行と三代続く測器師。この引札は、その天文測量器・地方測量器の広告用ちらし。この頃には測量器を扱う専門店も現れ、真鍮製の精巧な測量器に対する需要も高まっていた。

時代:嘉永2(1849)年|数量:1点

象限儀 本館蔵

象限儀は上下の角度を測る器具。目標物を見通す線に象限儀の一辺をあわせ、振り子針の指し示す角度を読み取る。展示品は真鍮製の小型象限儀で携帯に便利。背面に「法眼規周」の刻印があり、大野規周の作であることがわかる。

時代:19世紀|数量:1点

大方儀 本館蔵

大方儀は、水平の方位だけでなく上下の角度も計測することができる。山の高さや谷の深さなどを測るのに使用する。真鍮製で、大野規周の引札にみえる大方儀とほぼ同型のもの。

時代:19世紀|数量:1点