期間限定の展示資料:第3展示室

国際社会のなかの近世日本

終了予定日:2024年12月1日(日)

蝦夷錦(赤地蟒袍)幕 本館蔵

アイヌの人びとを通じて日本にもたらされた中国(清)の錦。これが松前藩を経て、北前船によって各地に運ばれ珍重された。主に、龍袍や蟒袍といった中国の官服ないしその反物と、牡丹や菊模様の錦とである。地域や模様によって取引価格に差があった。

時代:19世紀|数量:1点

フリードリッヒII世肖像図蒔絵プラケット 本館蔵

肖像図蒔絵プラケット
王侯など著名人の肖像を蒔絵で表したプラケットは、壁に掛けて装飾とするもので、1780年から1800年前後にかけての比較的短い期間に、オランダ人の注文を受けて輸出された。銅板に漆を焼き付け、精巧な蒔絵や螺鈿の漆工技術で西洋の銅版画の図柄を写しとっている。

時代:18-19世紀|数量:1点

終了予定日:2024年12月15日(日)

朝鮮通信使奉呈品目録 本館蔵

1682(天和2)年の通信使が、馳走役に当たった石見藩主のむすこ亀井松之助(後の茲親)に贈った朝鮮人参、色紙、筆、墨、白苧布などを記載したもの。通信使とかれらに接した日本の人びとが、頻繁に贈答交換をしていたことを表すものとして興味深い史料。

時代:天和2(1682)年|数量:1点

終了予定日:2025年2月16日(日)

三線(与那城型) 本館蔵

琉球で三線が演奏されるようになったのは16世紀のことと考えられている。私的な場だけでなく、冊封使の歓待や江戸参府のときの芸能として公式の場で演奏された。演奏するのは士族の男性。琉球にはいないインドニシキヘビの皮が胴に張られる。

時代:現代|数量:1点

朝鮮人渡海舩之図 本館蔵

近藤清信 画
江戸清元町伊賀屋版。1711(正徳元)年の通信使来日を見込んで、沿道に集まる見物人に売る目的で制作されたもの。描いた船も、「朝鮮人」も、とりわけ帆柱での曲芸など、絵師が想像したものであって、実際のそれとは大きくかけ離れている。

時代:18世紀|数量:1点

ニンカリ(耳環) 本館蔵

アイヌの耳環は耳たぶに穴を開けて装着するピアスタイプのものを用いている。銀製のものや、錫、鉛などの金属を主として、下辺部にガラス玉や金属、絹片などの装飾をつける。金属部分は日本製のものが多い。

数量:1点

トゥキ(杯・脚)・イクパスイ 本館蔵

アイヌの祭具のうち、酒に関わるものは漆器が多い。特に漆椀(トゥキ)を天目台に載せて用いる方式はアイヌ独特のものである。儀礼のときはトゥキに酒を注ぎ、その口縁に横たえた酒へら(イクパスイ)を手に取り、その先端を酒に浸して、神に酒を捧げる。

数量:1点

鉢 本館蔵

数量:1点

終了予定日:2025年5月18日(日)

マキリ(小刀) 本館蔵

男女ともに常に携帯する利器。調理の際の包丁や彫刻刀などとして用いられるほか、生活すべての場で使われている。古くはアイヌ自製の鋼であったが、日本との交易が盛んになると日本製の刃物にかわった。拵えには美しい彫刻を施すが、これは男の手仕事である。

数量:1点

都市の時代

終了予定日:2024年12月1日(日)

縹縮緬地鉢木模様染縫振袖 本館蔵

武家女性の礼服には二種類の特徴的なデザインがある。ひとつは、束にした有職風の幾何文ないし器物で埋めつくすもの、もうひとつは、風景の中に象徴的なモティーフを散りばめて文芸を暗示するものである。いずれも技術的には刺繡や型を用いた鹿の子絞りが多用される。

数量:1領

憲房色縮緬地波千鳥小紋振袖 本館蔵

中層以上の町方女性の間では、紋付の黒無地または裾にのみ模様をほどこす裾模様が礼服であった。また、型染めで細かな文様を染め出した小紋を晴着として着用し、とくに紋付のものは礼服としても用いられた。

数量:1領

紅綸子地鶴亀波模様縫振袖 本館蔵

紋付の黒無地または裾にのみ模様をほどこす裾模様を基本的な礼服としたが、それ以外にもさまざまな試みの美服をあつらえた。裾模様が流行し、友禅染が好まれた。刺繡や鹿の子絞りを駆使した絵画的な総模様、鹿の子絞りで埋めつくす総匹田など贅を凝らしたものである。

数量:1領

羅紗地石畳菊団扇文切付繍箱迫 本館蔵

数量:1点

黒羅紗地梅福寿草編笠文繍箱迫 本館蔵

数量:1点

白びろうど地時計草文繍箱迫 本館蔵

数量:1点

金織地竹雀文繍箱迫 本館蔵

数量:1点

赤羅紗地稲菖蒲文繍箱迫 本館蔵

数量:1点

黒羅紗地牡丹文繍箱迫 本館蔵

数量:1点

終了予定日:2025年1月5日(日)

江戸名所百人美女 複製 葵坂 / 小石川牛天神 原品:本館蔵

三代歌川豊国 画
江戸の名所風景のコマ絵を添えて、さまざまな階層の女性を描いた三代歌川豊国晩年の作。コマ絵は門人の二代歌川国久が担当している。女性たちの服飾や髪形からは、階層による差異や類型化されたイメージをみることができる。

時代:安政4(1857)年~安政5(1858)年|数量:1点

ひとともののながれ

終了予定日:2025年1月19日(日)

虎勢道中記 弐巻 本館蔵

時代:江戸時代|数量:1巻

終了予定日:2025年2月16日(日)

梅園毛利氏採薬紀行図絵 上巻 本館蔵

時代:1849年|数量:1点

村からみえる『近代』

終了予定日:2024年12月15日(日)

聆涛閣集古帖(威奈大村骨蔵器) 墓誌 本館蔵

時代:18~19世紀|数量:1点

彦蔵自伝挿絵原画 金比羅道中 本館蔵

時代:19世紀|数量:1点

終了予定日:2025年1月19日(日)

紅毛雑話 壹 本館蔵

森島中良 著
『紅毛雑話』にみえる顕微鏡用法の図解。「虫をはさむ板は象牙にて作り、穴へ雲母を切入、其間へ虫をはさみ」と説く。同書には、虫の観察例も図示されている。

時代:1787年|数量:1点

虫譜図説 巻之一一 本館蔵

飯室庄左衛門(楽圃)著
『栗氏千虫譜』とならぶ虫図譜の大著。飯室は幕臣の本草家。各地採集観察の虫の図と先行図譜による図とがまじる。本書も多くの写本を生み、展示本は近代の写しである。

時代:安政3(1856)年|数量:1点

稿本 千島白波 本館蔵

平田篤胤 編著
1806(文化3)年・1807年のロシアによる蝦夷地侵入や1808年のイギリス艦フェートン号の長崎侵入などの情報を詳細に収集、編纂したもの。資料集めには幕府の祐筆屋代弘賢が、関東地図の収集には近藤重蔵・最上徳内が協力した。

時代:文化10 (1813)年|数量:1点

ロシア文字練習帳 本館蔵

篤胤のロシアに対する危機感は強く、自ら語学学習も含めてロシア研究を徹底的に行っている。このロシア文字の練習も篤胤自筆のもの。数字についてはロシア語の発音もつけられている。音韻に関する関心も深い。

時代:1804-1818 年(文化年間)|数量:1点

平田篤胤自筆等身面部図 本館蔵

篤胤の自画像。寸法を測ったうえで、等身大に描いている。月代を剃らず総髪にしていたことがわかる。当時、篤胤は65歳。亡くなる3年前である。

時代:天保11 (1840)年|数量:1点

栗氏千虫譜 第三冊 複製 原品:国立国会図書館

細密な観察と写生によって約600種の虫類が描かれ、一部の図には顕微鏡も利用された。以後の図譜によく転写された。喜多川歌麿の虫図との比較も興味深い。

時代:文化8(1811)年|数量:1点

絵図・地図にみる近世

終了予定日:2025年5月11日(日)

万国総界図 本館蔵

初版は1688(貞享5)年。本図はその再版図。万国総図を基にしているが、中国や日本の書籍にも掲載されたマテオ= リッチの両半球図の影響も受けている。図の下部には、「なんばん船」「おらんだ船」の絵の代わりに、日本から海外までの里程表がある。石川流宣の作。

時代:宝永5(1708)年|数量:1点

坤輿万国全図 複製 原品:重要文化財 宮城県図書館蔵

イエズス会宣教師マテオ= リッチが北京で作った世界図。日本でこれを基にマテオ= リッチ系世界図が作られた。太平洋上の李之藻の文章などに版木改作の跡があるので、これに先立つ初版の存在が推定されている。原品は軸装だが、長く屏風であった痕跡がみられる。

時代:1602 年|数量:1点

万国総図(長府)/人物図(長府) 複製 原品:下関市長府博物館蔵

万国総図は、これまで坤輿万国全図を基にして作られたと考えられてきたが、現在では、これとは別のヨーロッパ製世界図に基づく南蛮系世界図や、マテオ=リッチの両半球図などに基づいて作製されたと考えられている。人物図も南蛮系世界図との関係が強い。

時代:正保2(1645)年|数量:1点

終了予定日:未定

量地伝習録 (写本) 本館蔵

伊能忠敬(いのうただたか)の弟子の渡邊慎(わたなべしん)が、遺命をうけて測量法や製図法などを文政7年(1824)に記した書。忠敬が改良した小方儀(しょうほうぎ)(小方位盤(しょうほういばん))の図もある。展示品は、天保2年(1831)に三之分目(さんのわけめ)村(現香取市)で渡邊から借り受けて写した写本。

時代:天保2(1831)年写|数量:1点

小方儀および「覚」 本館蔵

伊能忠敬が方位計測に用いたものと同型の真鍮製小方儀。これを杖先に差し込んで使用した。方位の目盛は反時計回りの逆針。これと一緒に伝来した領収書(『覚』)によれば、大隈屋源助から二両で買ったことがわかる。大隈屋は江戸浅草で測量器などを販売した。

時代:19世紀中頃|数量:2点

算法地方大成 本館蔵

長谷川寛校閲・秋田義一編の農政全般の解説書。第五巻は真鍮製測量器の製作法や使用法の解説。測器師として本書にかかわった大野規行は、父規貞とともに伊能忠敬の測量器も作り、『量地伝習録』では測器師として推薦されている。

時代:天保8(1837)年|数量:1点

大野規周の引札 本館蔵

江戸浅草の大野規周は、祖父規貞・父規行と三代続く測器師。この引札は、その天文測量器・地方測量器の広告用ちらし。この頃には測量器を扱う専門店も現れ、真鍮製の精巧な測量器に対する需要も高まっていた。

時代:嘉永2(1849)年|数量:1点

象限儀 本館蔵

象限儀は上下の角度を測る器具。目標物を見通す線に象限儀の一辺をあわせ、振り子針の指し示す角度を読み取る。展示品は真鍮製の小型象限儀で携帯に便利。背面に「法眼規周」の刻印があり、大野規周の作であることがわかる。

時代:19世紀|数量:1点

大方儀 本館蔵

大方儀は、水平の方位だけでなく上下の角度も計測することができる。山の高さや谷の深さなどを測るのに使用する。真鍮製で、大野規周の引札にみえる大方儀とほぼ同型のもの。

時代:19世紀|数量:1点